現在60歳代以上の人はおそらく、「結婚するまでは処女を失うのは、はしたないことだ」というように教育されてきたことでしょう。
しかし現在は、「20歳の成人式の時にまだ処女だなんて異常だよ」という感じに思っている若者が大半になりました。

2002年の東京都内の教育研究所が行った調査では、中学生・高校生のセックス経験率は以下のようになっています。
中1女子1.3%、中2女子4.2%、中3女子9.1%、高1女子25.5%、高2女子40.9%、高3女子45.6%と、まだ10代の高校3年生で半数近くの女子が経験ありです。
男子は、高1男子24.8%、高2男子33.2%、高3男子37.3%と、女子よりは少ないものの3人に1人くらいが高校生時代に経験しています。
1993年は高3女子は22.3%、高3男子は27.3%、1996年は高3女子が34.0%、高3男子が28.6%だったので、女子の経験ありが急増していることが判ります。
そしてセックスすることをどう思うか、と高校生に聞いたところ、1996年は結婚するまでは性交はしない、と答えた高校生男子は4.9%、高校生女子は7.3%でした。それが2002年には男子は3.6%、女子は4.2%と減っています。
そして高校生の男女とも、80%以上の人が条件付きであれば、セックスもOKのようです。

セックスをする場所は、男の子の家が圧倒的に多いです。これは母親がパートなどに出かけて留守だということも影響しているでしょう。
昔は、恋人と話をしようと思って電話をかけると、親が出て来て思わず電話を切ってしまった、という経験は誰にでも1度や2度はあることで、恋人と話をする前には親と言う関所を通らなければなりませんでした。
それが今では携帯電話が普及して、親に知られることなく異性とコンタクトが取れます。
このような、性行為の低年齢化や不特定多数化、ファッション化、多様化などが性病を増やしている大きな要因です。

平成25年に新たに報告された国内のHIV(エイズウイルス)感染者は1500人もいます。病院や保健所に行かずに郵送のHIV検査を利用した人は年間75000件と言われています。
2009年は3190人だった尖圭コンジローマの発症者が2014年は5687人に増えていす。
性病の中には自覚症状に乏しいものも少なくありません。自分が感染源となっていることに気づかずに不特定多数と性行為をしている人もいます。また、パートナーも一緒に治療しないと、ピンポンの様にまた再発してしまいます。
このようにして、ネズミ算式に増えて行くのが性病の特徴です。性病は女性の場合、10代前半から増加しはじめ、20代前半で罹患率はピークとなります。男性は、10代後半から増加し始めて20代でピークを示しています。

簡単に性行為をしてしまい増加する性病

近年のセックスは多様化していて、オーラルセックスやアナルセックスなども一般的に行われるようになってきました。そのため、性器以外の口の中やのど、肛門周辺も性病に侵されているケースが増えています。
性病の対策法にはコンドームを使うことが重要ですが、コンドームを粘膜接触の始めから終わりまでしっかりと着用しなければ意味がありません。また、オーラルセックスの時もコンドームを使用しなければ、感染するリスクが高くなります。
淋菌は1回のコンドームなしのセックスで約50%、梅毒では15~30%、HIVには0.1~1%が感染すると考えられています。

現在、女性が一番多くかかる性病はクラミジアです。症状が軽い場合は自覚症状がなく、気づかないこともあります。16歳~25歳までに100万人を超す感染者がいるだろうと推測している専門家もいます。
自覚症状がある場合は、性交後2~3週間頃から水様性のおりものが増えます。クラミジアは、きちんと治療しないと後遺症として肝周囲炎を引き起こすこともあります。
肝周囲炎は激しい腹痛で救急搬送されることもあり、ここで初めてクラミジアにかかっていることが発覚することもあります。
また、クラミジアの後遺症には不妊や子宮外妊娠もあります。不妊に悩んで来院して、クラミジアが発覚するというケースもあります。

10代や20代の若者に、「結婚するまではセックスはするな。これが一番の性病の対策法だ」などと言ったところで無理な話でしょう。高校では、「せめてコンドームを使え」という対策法を指導している所が多いようです。
性病にかかって後遺症を残しては、その後のQOL(生活の質)も落ちてしまいます。不特定多数との性交は出来るだけ避ける、コンドームを使うという対策法を取りましょう。